1940年代から活躍し、数々のジャンプバンドやデューク・エリントン楽団での
演奏歴を持つ、マシュー・ジー をハードバップの範疇で括るのには、
いささか無理があるが、本アルバムは大衆ハードバップと言おうか
R&Bとハードバップの自然な共存 と言おうか、
とにかく、暖かく人間くさいサウンドが充満した佳作である。
彼のプレイはJ.J.ジョンソン のようにクレバーな面を表立たせるもの
でもなく、カーティス・フラーほどバップに浸っていない。 近いタイプを無理に探すとすればベニー・グリーン(ピアニストとは別人)あたりだろうか。
加えて本アルバムではアーニー・ヘンリー(アルトサックス)の強烈なプレイを味わうことができる。
ポスト・チャーリー・パーカーの何番手かに目された彼だが、その後はドラッグのために
活動を中断していた。
したがってこのレコーディングは復帰間もない時期のもので、以来57年に
急逝するまでの短期間ではあったが、アーニー・ヘンリーは、リヴァーサイドレーベルの
さまざまなセッションに顔を出していく。
ゆがんだ音色、なまったフレージングは他の誰とも間違いようがない。
Matthew Gee / Jazz By Gee
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